専門サイトは「誰に向けたサイトか」を決めるところから始まる

社会保険労務士のホームページを作るとき、「何を掲載するか」から考え始めることが多いと思います。

労務相談、就業規則、助成金、障害年金、退職金制度など、まず取扱業務を書き出し、それぞれの説明ページを作っていく方法です。

もちろん、事務所全体を案内するホームページであれば、この方法も必要です。

一方、特定の分野に力を入れた専門サイトを作る場合は、少し順番を変えてみると、サイトの方向性が見えやすくなります。

最初に考えたいのは、「何を取り扱っているか」ではなく、「誰に向けたサイトなのか」です。

たとえば、労務管理を専門分野として打ち出す場合でも、相談する会社の状況はさまざまです。

初めて従業員を雇う会社であれば、雇用契約書や労働時間、有給休暇、36協定など、まず基本的な労務管理を整えることが課題になります。

一方、従業員が増えてきた会社では、就業規則を作るだけでなく、管理職への対応や社内の相談体制、規程と実際の運用のずれなどが課題になってきます。

さらに、IPOやM&Aを考えている会社なら、未払い残業や労働時間管理など、労務リスクを確認する視点が重要になります。

同じ「労務管理」という専門分野でも、誰に向けて情報を発信するかによって、必要なページや文章は変わってきます。

障害年金も同じです。

「障害年金に対応しています」と書くだけではなく、初めて制度を知った人、働きながら受給できるのか気になっている人、初診日が分からず困っている人など、読む人の状況を考えることで、必要な情報が見えてきます。

誰に読んでもらいたいかが決まると、その人がどのようなことで困っているのかを考えられます。

困りごとが分かれば、どのページを用意するかが決まります。

必要なページが決まれば、トップページからどこへ進んでもらうか、どこで相談につなげるかという導線も考えやすくなります。

専門サイトだからといって、最初からたくさんのページを作る必要はありません。

まず、

「誰に読んでもらいたいのか」
「その人は何に困っているのか」
「どのような情報があれば、自分のことだと感じてもらえるのか」

を考えてみることです。

デザインやページ数を決める前に、まずサイトの相手を整理すること。

それが、社労士の専門性が伝わるサイトづくりの第一歩だと思います。