お問い合わせフォームは「必要な情報」だけを聞く

社労士のホームページで、お問い合わせフォームは相談者が実際に行動を起こす大切なページです。

ところが、サイト構成や文章には時間をかけても、フォームは「氏名・会社名・電話番号・メールアドレス・相談内容」といった一般的な項目をそのまま使っていることも少なくありません。

専門サイトでは、お問い合わせフォームも専門分野に合わせて考えてみるとよいと思います。

たとえば障害年金であれば、傷病名や初診時期、現在の就労状況などが分かると、その後の相談を進めやすくなります。

労務管理であれば、従業員数や相談したい内容。退職金制度であれば、「新しく制度を作りたい」「現在の制度を見直したい」「運用について相談したい」といった相談区分があると、問い合わせの段階でおおよその状況を把握できます。

ただし、ここで注意したいのが、詳しく聞こうとして項目を増やしすぎないことです。

社労士側からすると、相談前にできるだけ多くの情報があった方が便利です。しかし、相談者にとっては事情が違います。

初めて訪れたホームページで、入力欄が何十個も並んでいると、「ここまで書かないと相談できないのか」と感じることがあります。

特に専門性の高い相談では、相談者自身が自分の状況をうまく整理できていない場合があります。

何を選択すればよいか分からない。
どこまで詳しく書けばよいか分からない。
そもそも相談の対象になるか分からない。

その段階で詳しい情報を求めすぎると、問い合わせそのものをためらわせてしまう可能性があります。

反対に、氏名とメールアドレスだけでは、社労士側が相談内容を把握できず、その後のやり取りが増えることもあります。

大切なのは、項目を多くするか少なくするかではなく、最初の問い合わせで本当に必要な情報は何かを考えることです。

「相談前に必ず確認しておきたいこと」と「相談が始まってから確認すればよいこと」を分けてみると、必要な項目が見えてきます。

また、「分からない」「まだ決まっていない」といった選択肢を用意するのも一つの方法です。相談者がすべてを整理してから問い合わせる必要はない、と伝えることにもつながります。

お問い合わせフォームは、単なる連絡先の入力画面ではありません。

サイトを読んで「相談してみよう」と思った人が、最後に通る入口です。

専門サイトを作るときは、フォームの項目を決める前に、「相談者にどこまで答えてもらえば、最初の相談を始められるのか」を整理してみる。

相談する側と受ける側の両方にとって負担の少ない形を考えることが、問い合わせにつながるフォームづくりの基本だと思います。